股張りまっせ

 昨日は朝からお店でグッタリと椅子にふんぞり返ってパソコンからボケテの仕入れ手配をしておりましたら目の前に発注先商社の支店長が突然現れて椅子から落ちそうになりました。たまにこういう「奇襲」があるんですよねえ...。主任クラスの社員さんだとそこまでうろたえないんですが、「支店長」ともなるとあまり冗談も言ってられないですから、暑い時期でもないのにキンチョーしていまいますね。考えてみれば最近この会社から結構たくさん生豆を購入しておりますので、まあ支店長自ら様子見に見えたということなんでしょうか...。日本でいちばんスペシャルティ・コーヒーの豆を輸入している会社の偉いさんですから、恐らく飲みたくもないはずの三重珈琲謹製テイクアウト・ドリンクまで買っていただいて恐縮しております。それでも仕事柄なのかお店のポップを舐めるようにしっかり見渡して、それなりに他社の動向も探って帰られました。商売というのは数字が全てですから、ちょっと多めに仕入れをすると偉いさんも飛んで来るってことなのでしょうね、逆に言えば相手にされなくなったらこの仕事もオワリというシビアな世界であります。午後からはまた別の商社の社員さんも来そうな予感が致しますので今日は少しお利口さんに大人しくして不意打ちに備えることと致しましょうか...。
 さてさて一応師走の声を聞きましたので、少ないながらもお店には今日もチラホラとお客様がおみえになります。気ぜわしくてコーヒーの商品名などあまり気にしていられないですから大雑把にご注文いただく方が増えております。先ほどもいきなり「マタハリ作っておいてください」と言い残してスーパーの方へ行かれたお客様がみえてその言葉の忖度に戸惑いました。一瞬千葉県の地名かと思ってしまったくらいです。(うら若くはないけれど)女性のお言葉としてはあまり大っぴらに声に出しますと少々語弊のある言葉だと思うので、後でお引き取りに見えた時にそれとなくご説明しなければとお戻りをお待ちしております。あれは東ティモールのマウベシ郡の「ハヒタリ」という集落のコーヒーでして、マタハリではございませんのであります。まあ言葉の正確さを旨とする地元放送局の女性アナウンサーでもいつだったか「一抹の不安」を言い間違えて「イチモツ(男性のアソコもそう申しますが)の不安」と言っちゃったという地元では結構有名なお話もありましたから、マタハリくらいかわいいものであります。それにしてもいつも思うのですが他人の言い間違いを決して聞き逃さないこの性格、何とかならないものなんですかねえ...。

年末緊急仕入れ

 年末ということでふだんより高級豆がよく売れております。ゲイシャ、ルアック、ブルマン#1、COEがみるみる在庫僅少になって来ました。今年はもうこのまま突っ走るつもりでおりましたが、ネット通販のサイトでは既にエスメラルダ・スペシャルが完売していることもあって、毎年仕入れている「エスメラルダ・プライベートコレクション」(ゲイシャ・ボケテ)の入荷希望が複数寄せられております。スペシャルはさすがに味が抜きん出ていて、どなたにも美味しいと評判ですが、同時にお値段の方も抜きん出ておりますから、どうしても敷居が高すぎる感は否めないようで「私にはボケテで十分なんですが...」と仰るリピーターさんも多く、どうしても外しにくい気がします。商社に在庫もあるようなのでエスメラルダ・ゲイシャを前倒しして年内に仕入れを行う方向で再検討しております。もう1つパナマ エスメラルダ農園には「ゲイシャ1500」という廉価版もございますが、これですとエルインフェルト・ゲイシャとあまりクオリティが変わらないですから、買うならボケテかなとプライベートコレクションの方に傾いております。今朝ほど商社担当に電話して確認しましたが、入荷間もない2017のニュークロップだけでなく2016の在庫残りもあるはずなので、旧クロップなら特別割引するがどうかとの話をいただきました。つい先日まで2016クロップは販売しておりましたし味についても折り紙付きなので、少しでも価格を抑えて販売できるならその方がいいかなと思い、在庫残が残っていれば2016クロップでも構わないと伝えておきました。もし完売していれば2017クロップの方になりますが...。この「エスメラルダ・プライベートコレクション」は「スペシャル」と同じハラミージョなど標高1600m以上の農地で栽培されて、オークションに出品するまでには至らなかったものの鑑定スコアが87~90点のものという位置づけになっております。COEに出品すれば入賞確実、ベスト・テンクラスの豆だということになります。近頃はゲイシャ種だというだけでどれも同じような高値を付けてまいりますが、何と言ってもご本家エスメラルダですから、安心感は半端ないものがあります。早ければこの水曜日くらいにも再入荷して来るとの予定をしております。インフェルト・ゲイシャと飲み比べいただくのも面白いかと存じますが...。

再会が決まりました

 一昨日のブラジル「カップ・オブ・エクセレンス」で当店が購入しましたのは名門産地カルモ・デ・ミナスのセルトンという農園が出品したレッド・ブルボンであります。実は三重珈琲さんとして7~8年前くらいに初めて買ったCOE受賞ロットがこのセルトン農園のコーヒーでした。当時はまだ真空包装がほとんど普及しておらず、わざわざマンチケーラの山を越えてセラード地区にあるダテーラ農園まで運び、そこで同農園のマシンを使って22.4kg(12.1×2)のPentaPackに梱包して出荷されておりました。現在主流となっている30kgや35kgのものと違って梱包が小さいため、こちらの心配をよそにアッという間に売り切れてしまったことを覚えております。同じブラジルでもこのカルモ・デ・ミナスという地区は腐葉土などの影響か土壌が肥沃で、当時からブラジル・コーヒー品評会の入賞を独占しておりました。コーヒーが有名になる以前から、この地区では知らぬ者がないほど「セルトン」は名の通った農園で、確か牛の飼育で全土に名を馳せていたようです。コーヒー生産の分野ではセルトン農園を柱にいくつか有名な農園がセルトン・グループとして各品評会の受賞を独占し、今もCOEの最高スコア95点超えの記録を持っているのも同じグループのサンタ・イネースという農園だったはずです。単なる農園の垣根を越えて広い敷地内に多くを抱えている従業員の宿舎があり、幼稚園なども整備して「城下町」のような組織なのだと聞いたことがあります。今年のCOEでもっと下位入賞したトミオフクダさんのBau農園なども恐らくこのセルトンを手本に今の地位を築いて来たと思われます。その当時からブラジル品評会と言いますとセルトンの実質オーナーであるペレイラさんの名前がやたらあちこちに出てきて、知らず知らずのうちにご夫婦のお名前を覚えてしまいました。COE常連ではありますが今年のセルトンは後半順位の受賞で、かつてほど図抜けた受賞ロットではなさそうな気も致します。それでも「あのセルトンの受賞品がまた来るのか...」と少し懐かしい思いが禁じえません。確かあの時はイエローブルボンでしたが今回はレッドブルボンだそうです、どんなんかなぁ~、タノシミ...。
ギャラリー
  • 休日につきJAZZを復活させました