新人登竜門

 今年も2016「カップ・オブ・エクセレンス」の受賞ロットが入荷してまいりましたが、このCOE受賞ロットと言いますのは、言い換えればその年のその国を代表するコーヒーたちですので美味しいことはもちろんなのですが、その国のコーヒーについての動向や傾向を知る意味でも重要で、たとえばサッカーで言えば高校選手権みたいな存在であります。今は無名だけれど「あれ?この高校の○○という選手、かなりすごい技能を持っているな...」と私たちに気づかせてくれます。誰しもいきなり有名になるのではなく、何かしら光る素材を見せ付けておいてある日突然どこかでブレイクするワケです。「ああ、あの時の...」と納得できてそこから人気になるのです。この仕事を始めたころ、グァテマラに「エル・インフェルト」という農園があって、かなり頻繁にグァテマラ国内の品評会では2位や3位を獲得しているものの世界的にはそこまで有名な存在ではありませんでしたが、その後「カップ・オブ・エクセレンス」で上位に入るようになり、いつの間にか連続して優勝したりするに及んで世界が注目するようになりました。音楽の世界でも昔は例えば全米第1位を獲得しても1曲だけではメジャーになれず、2~3曲続けてヒットを飛ばさないと認めてもらえないようなところがありましたから、コーヒーの世界も同じなのかなと思います。「ウチのコーヒーは絶対に旨い」といくら力んでみても他人からそれを認めていただかなければメジャーにはなれません。だから国中のあまり名前が通っていない生産者がこれはと思うコーヒーを品評会に持ち込んでまいります。そこで入賞できればとりあえずそのロットは高く買ってもらえますし、何度も受賞を繰り返すと世界のバイヤーから注目を浴びることができるのです。今年お店に入荷しましたコスタリカのアルコンなどはちょうどその受賞常連状態を作っている最中で、今後どこかでブレイクするかもしれない農園でしょうし、ひと足お先に唾をつけておくというのも仕入れをする人間としては大切な作業になります。COEを扱わずにコーヒーを販売することは新人発掘をしないクラブ経営者みたいなものだとワタシは考えておりますから、毎年厳しいやり繰りをしながらも受賞ロットに手を出している次第であります。

ワタシがまだツバメだった頃

 もういつのことだったか忘れましたが、若かりしころに会社からの指示でどこかのおば様を車でご自宅のある高層団地までお送りしたことがありました。「誰もいないからちょっと上がって食事でもして行きなさいよ」と言う話になって、どうせアパートに帰ってもひとり自炊するだけだし「まあ、いいっか...」とお言葉に甘えてほんの2時間ほどお邪魔して夕食をご馳走になって帰ってまいりました。ところがああいう団地って怖いもので、あちこちにどこかの家政婦さんみたいな目があってじっと観察されていたようなのです。数日後、そのおば様から連絡があり「私が若いツバメを連れ込んだと団地内で噂になっちゃって...」と知らされました。もちろん何もやましいことはありませんし、最初はその言葉の意味さえよく分かりませんでしたが、「若気の至り」ってヤツですかねえ...。いくらお誘いを受けてもお一人のお宅にお邪魔するのは今にして思えばあまり褒められた行動ではなかったと思います。でも、考えてみて下さい。ワタシ、あの時は他人から見るとツバメだったんです。今は...、とてもそんな若い行動的な鳥じゃないですよねえ...、せいぜいド田舎のたんぼのあぜ道で土をほじくり返して「アホー、アホー」と鳴くハシブトガラスって感じかな?(あまり誰も信じてくれないのですがウチの大学の図書館から聞こえるカラスの鳴き声の中に確かにこの「アホー、アホー」という鳴き声をするカラスが存在しておりました)。昔はぶつかりそうなくらい真正面から挑戦的に突っ込んで来るツバメという鳥があまり好きではありませんでしたが、今にして思えばずる賢い年寄りカラスよりよっぽどいいですよ...、ああツバメに戻りたい!とは言いながら今日お店でワタシが戦っていたのはツバメでもカラスでもない閑古鳥という鳥でして、その手強さに押し切られそうになっていた夕方、それでもブログで噂を聞きつけて閑古鳥退治にお越しいただいたリピーター様がいらして、何とか最低限の売上げは確保できた感じが致します。こう言っては失礼なのですがそのリピーターさんの雰囲気がどことはなしにあの時のツバメ事件の方に似ている気もして、因果は巡るって、そんなことはないか...。有り難うございました。

降参でございます

 パソコンのマルウエアくらいと簡単に考えておりましたら飛んでも8分(Happenと読みます、念のため...)歩いて5分というヤツで、一筋縄では行かないえげつないことになっておりました。リストアするはずがマザボのBIOSという骨組みに当たる肝心のデータが書き換えされていてCDなどのディスクから起動することさえできず、無理矢理読ませたら牛歩戦術で抵抗されお手上げでした。HDDには隠しパーティションまでありますし、ワタシの手には負えません。自分の無能さが恨めしいです。マザボごと交換する以外に方法がないようで、しばらくこのパソコンには暇を与えることに致します。とりあえずお金がないので現役引退していた子供の古いマシンを現役復帰させてお店で使うことに決めました。先ほどWindows7を入れてみましたがどうにか動くようで、くたばるまでこれで我慢すると致しましょう。まあ、ショッピングセンター内のお店で使用するワケですからアクセス・フリーでいつどこから攻撃されても不思議じゃないですから最新式のマシンは意味がないし、何とか欺し欺し使いましょう...。それにしても世の中悪い奴が多いようで、最近は企業のセキュリティ対策が進んで来たので個人がターゲットなんだそうです。お陰で昨日・今日とパソコンが使えず暇を持て余してしまいました。明日からはマシンも入れ替わりますから、ボチボチと必要最小限のソフトをインストするとしましょうか...。そうそう、明日は木曜ですが営業です。閑古鳥必定の営業日でございます。
ギャラリー
  • 休日につきJAZZを復活させました